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青い鳥 トップページへ戻る > 3 証拠保全手続き >

3-3 証拠保全の難しさ

 弁護士は、医療事件に慣れた人でないと、証拠保全にミスが生じることがある。
 証拠保全では、相手病院がどこに登記されているのかという、送達場所の問題がある。これと当該病院の場所が違うときは、どうするのか?
 また、証拠保全では、相手病院は、なんやかやと拒否の意思を示す方法がある。それに対してどう対抗するか?

 証拠保全で執行官が病院に渡す書類は、「決定書謄本」と日時を書いた「呼出し状」を出します。その理由を示すための「申立書副本」も出します。こんなもの出したらいかんと思うのですが、通常は出すようです。強制ではないので、しようがないのでしょう。
 ついでに、疎明資料を出すこともあります。疎明資料とは、理由の詳細です。過誤を疑う理由を書いたものです。原告の陳述書も含まれています。これは、出してはいけない。これを出したがために、疑惑の箇所を改竄されるからです。

 疎明資料では、病院はこんなことをしていた、でも、事実はこうでした、と原告しか知らない事実を書いていたりします。これを相手に見せてから、さあ、カルテを出してください、とやればどうなるか。その情報を書き込まれて、「いえ。それは知っていました」となる。
 このカルテ改竄を覆すのは、大変なことです。一般常識で考えれば自然なことでも、裁判官に認めさせるのは、絶望的なほどに困難なものです。
 なぜ、そんなものを見せるのか。弁護士がわかっていないからです。裁判所は、病院に対して、理由をできるだけたくさん説明して、カルテ提出の協力を得ようとするせいかもしれません。

 証拠保全では、カルテの現物を持ち帰るわけではありません。持ち帰るのは、その複写です。複写をどうやるのか? コピー機か写真撮影です。病院のコピー機は今、調子が悪いとなったらどうしますか?
 撮影するとして、1頁1枚のシャッターを切ったら、同時にパソコンで目視確認です。そんなの待っていられないから、プロなら1頁につき3回シャッターを切るでしょう。
 カルテは、掌を広げても足りないくらいの厚みがある場合も多いのです。どちらにせよ、大変な作業です。

 そんななかで、ブツが出されたとき、その場で見て検討しなければならないことは何か? 改竄を疑わせる箇所を発見したら、裁判官、書記官に申し立てないといけないことは何か?
 時間なんてそんなにありません。カルテの重要箇所や関連検査票等の欠落が即座にわかるのかどうか。それを見て、おかしいと思えるかどうか。医療事件に慣れていない人には無理なんです。

 僕は協力医師を同行させるべきだと思います。しかし、これがまた、現状では拒否の理由になります。書類やフィルムを撮影するカメラマンを拒否される場合もあります。
 カメラマンについていえば、レントゲンフィルムを透過装置(シャーカステン)に挿して撮影するとして、最近の一眼レフは高解像度ですが、それで読影できるかどうかは、実はかなり疑問です。中版大版カメラが欲しいところ。というよりも、レントゲンフィルムをレントゲンで複写すべきところ。それでも、濃度陰影はしっかり確認しないといけません。

 同行する弁護士は、これらの判断ができないといけません。それは、病気と過誤項目を知っているということが大前提となります。それも、はじめて見るカルテを前にして、判断しないといけない。改竄されるとしたら、どこなのか?

 さて。証拠保全を弁護士に頼まず、本人でやっても大丈夫だろうか。事案によっては、それも良いと思います。裁判所の人もみな親切。おバカな弁護士、手抜き弁護士に頼むよりよほど良いかもしれない。病院もそうそう拒否などしない。訴訟上の致命傷というよりも、あとあと心証が不利になるからです。
 でも、「事案によっては」です。どうなるのかは、わかりません。裁判は、いつも「当たるも八卦」なのです。
 いや。易経を馬鹿にしているわけではない。僕は異次元への最強ツールだと思っている。当たらないのは、その解釈が間違っているからです。